大会概要

「萩往還」とは、慶長9年(1604)毛利輝元が萩城築城後に山陰と山陽を結ぶ参勤交代道として開いた道です。城下町萩(萩市)と瀬戸内の港三田尻(防府市)をほぼ直線で結ぶ全長約53kmのこの街道は、庶民にとっても重要な交通路となり、また幕末には維新の志士達が江戸や京へと往来し歴史的にも重要な役割を果たしました。
かつての道沿いには、藩主一行の宿泊所や休憩所となった御茶屋や駕籠建場など様々な施設が置かれ、また一里塚・往還松のような旅人のための道標も設けられており、今でもその面影を一部にとどめています。

こうして重要な交通路として明治中頃まで300年にわたり栄えていた萩往還ですが、山越えの険しい道であるが故いつしか姿を消してゆき、一部は廃道となっていました。
しかし、この貴重な古道や史跡を後世へ伝えようと、昭和56年から63年にかけ沿線の市町村が中心となって保存整備を行い、歴史の道「萩往還」として復元されました。
平成元年には国の史跡に指定、さらに平成8年には文化庁から「歴史の道百選」に選定されました。


歴史の道「萩往還」を、県内はもとより広く全国の皆さんにPRしようと、平成元年(1989)から開催している、マラソンやウォーキングを楽しむ大会です。
マラニックとはマラソンとピクニックとを組み合わせた造語で、体力の限界に挑戦するだけでなく、歴史の道を探索したり、大会を通して参加者相互の親睦を深めていただくことを目的としております。
市民ランナーや登山愛好家のような健脚の持ち主のみならず、歴史や史跡に興味のある方、趣味でウォーキングを楽しんでいらっしゃる方など、多くの皆さまのご参加をお待ちしております。


毎年5月の大型連休中2日から4日にかけて、山口県山口市の瑠璃光寺庭園を中心会場(一部種目を除く)として開催しており、競技は走ることを基本とした「マラニックの部」が250km・140km・70km・35kmの4種目、そして歩くことを主体とした「歩け歩けの部」が60km・35kmの2種目と、各人の体力・脚力に合わせて参加できるよう全6種目に分かれています。(詳しくは開催要項をご覧ください)

マラニックの部競技内容は、山口市を振り出しに地図を頼りに決められたポイントを廻る、言わばスケールの大きなオリエンテーリングのようなものですが、中でも超長距離種目である250km・140kmの選手は非常食や着替えを詰めたリュックを背負い、ほぼ夜を徹して走ります。
風光明媚な山口の自然をふんだんに盛り込んだコース設定は、アップダウンを極め、肉体的にも精神的にも厳しく過酷なレースです。最後は精神力との勝負と言えるかもしれません。

歩け歩けの部は、防府市・山口市の各スタート地点からゴールの萩城跡を目指し一路萩往還を進みます。
コース途上に開設されたエイドステーションでは、かつての御茶屋さながらに特産品の豆腐やお饅頭などを賞味していただきます。
例年、小学生から70代まで幅広い年齢層の方々が参加されますが、往時の旅人たちも苦しめられたという道中は険しい坂や峠の連続です。大会に臨まれます際には、事前の足慣らしや準備運動をしっかり行なってからご参加ください。

歴史の道「萩往還」は、全種目に共通したコースです。峠越えの険しい山中でも、ここですれ違う選手達は声を掛け合い励まし合いながら共にゴールを目指します。
記録や順位を競うだけでなく、選手同士、またエイドのスタッフやボランティア達とふれ合い親睦を深めることも、この大会ならではの楽しみです。

新緑のすがすがしい木立の中、歴史の道「萩往還」の往時の姿に想いをめぐらし、また山口県の自然や人情にふれながらのラン&ウォークを是非体験してみられてはいかがでしょうか。
参加されるにあたっては、決して無理をせず自分の体力に合わせて種目をお選びいただきますようお願いいたします。

※種目「マラニックの部35km」及び「歩け歩けの部60km」は、運営上の都合により現在中止しております。